草を摘んで、料理して、いただく。自然のリズムにあわせて暮らす。
そんな毎日の楽しみ方を長野県売木村で見つけた。
写真=富井昌弘
奥田一子さん
「草を食べるっていうのは、大地のパワーをそのままいただいているってことなのよ。」と長野県売木村の奥田一子さん。子どもの頃から草を摘むのが大好きだった奥田さんは、もっとたくさんの人に摘み草料理のおいしさ、楽しさを知ってもらいたいと、3年前の春、自宅に摘み草料理店「ジュイールどうろく」を開いた。えっ、こんなものが食べられるの? と思ってしまうような、野原や道端に当たり前に生えている草花をアレンジして、おいしく食卓に登場させる。
奥田さんは、村の有志でつくったNPO法人つみくさの里のメンバーでもある。村にやって来る東京の中学校からの修学旅行生を受け入れたり、地元の小中学生に摘み草料理を教えたりと、いろいろな場面で積極的に関わっている。
ヤマツツジのジャム
1.ヤマツツジ 100gのおしべ、めしべをとり、ざっと洗う。
2.ホーローの鍋にツツジ、水 1カップを入れて弱火にかけ、やわらかくなるまで煮る。色が水に出てきてから、5分ほど。
3.ボウルにこす。絞り汁はそのまま、絞りかすはフードプロセッサーでみじん切りにして、鍋に戻す。
4.砂糖大さじ2、ペクチン小さじ2/5(全量の3%)を加え、弱火にかけ、とろみがついたらできあがり。
ヨモギのクレープ
1.ヨモギ10房をさっと塩ゆでし、水にはなしてさらし、水けを切って、フードプロセッサーにかけ、みじん切りに。
2.ボウルに、小麦粉おたま山盛り2杯、牛乳1/2カップ、塩小さじ1/2を入れて混ぜ、ヨモギを混ぜる
3.植物油をひいたフライパンにうすく生地を流し、両面を焼く。ジャムなどを塗っていただく。
ヤマツツジのアイスクリーム
冷えた生クリーム1カップ、牛乳1/2カップ、砂糖大さじ1、ヤマツツジジャム100gをミキサーに30秒かけ、生クリームが固まったらできあがり。