100人のおかんから100のオリジナル料理を教えてもらいました。
料理が生まれた背景はじつにさまざま。エピソードとともに紹介します。
写真=富井昌弘、松本晶、武藤奈緒美、國米恒吉
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家族が集まるときは必ず出てくるものといえば、手づくりにこだわる母の春巻き。特別な味じゃないのにおいしくて、1人につき4本は食べるとか。おかか海苔巻きはおばあちゃんの代から受け継いだおかんメニュー。おにぎりじゃなくてなぜか海苔巻き。「学校に行くときはポケットに海苔巻き入れて行ってました」(娘)。
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福谷家では、味噌といえば赤味噌。赤味噌は大豆と塩だけでつくる豆味噌で、色も味も濃厚だ。じつは息子さんが中学生のとき、弁当のおかずをとるのが常だった不良グループの子が息子さんの弁当を見て「こんなもん、食いもんじゃねえ!」。見た目で不良にウケなかったのがこの赤味噌煮だが、一晩おいて味がしみていておいしそう。
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母がおやつや日曜日のお昼などにつくってくれた懐かしい味。砂糖醤油をつけて食べるのが定番だが、うちでは蜂蜜をかけることも。弟がよそでごちそうになって「え〜、蜂蜜つけるの?」とびっくりされ、わが家独特の食べ方だったことが判明。母は「子どもには、少しでも栄養がある方がいいと思ったから」と。
みじん切りにしたキャベツと長ネギをフライパンで炒め、タコとご飯を加える。ソースやマヨネーズ、ケチャップ、青のり、おかかなどをトッピングして完成。以前、夕食は何にしようかと冷蔵庫をのぞくと、たこ焼き用に買ってあったタコがあったので、その材料でつくってみたのが始まり。 |
忙しいときでも手早くできる母の味。長芋を細いせん切りにし、皿に盛りつけて「とんぶり」をかけ、醤油で味付けする。いま私がつくるときは、とんぶりと似たもの(?)ということで、たらこで再現している。 |
オーロラの色をしているからオーロラという名前のこの料理は、30年程前におばあちゃんが地域の婦人学級で習ってきたもの。炒めたひき肉や玉ねぎ、白菜をホワイトソースで煮込み、ケチャップで味つけする。 |