乾物はダシをとったり、煮物にするだけではもったいない。
ご飯に天ぷら、サラダにスープなど、いろいろな食べ方を楽しみましょう。
切り干し大根やひじきなど16の定番乾物についての解説と、
地域に伝わる料理から新しい食べ方まで、100品を紹介します。
写真=武藤奈緒美 スタイリング=本郷由紀子
干し大根は輪切り、縦割りなど形も地方によってさまざま。ゆでた大根を干したゆで干し、寒期に凍らせてつくる凍み大根もあります。おなじみなのは、せん切りされた切り干し大根で、乾燥した寒風の吹く宮崎県が主な産地。乾燥させることで、生の大根とは違う甘さや歯ごたえが出、栄養も凝縮されてビタミン、ミネラルが豊富になります。せん切りされた便利な素材として味噌汁やサラダにして食べ方を広げましょう。保管は冷暗所で。高温に置くと褐色に変わりますが、食べても問題ありません。
ピリ辛切り干し中華サラダ/切り干し大根のしゃぶしゃぶ/切り干し大根のおやき/はりはり漬け/切り干し大根の卵焼き/切り干し大根とホタテの和え物/切り干し大根とスルメの漬物/切り干し大根の煮物
岩場に生える全長20cmから1mの海藻。芽の部分が芽ひじき、茎の部分が長ひじきとなります。収穫は早春で、房総半島、伊勢志摩、紀伊半島、四国、九州が産地。現在の流通量の9割は輸入品で、そのほとんどは養殖ですが、波や潮風、日にさらされる厳しい環境で育った国産の天然ものは強いコシが特徴です。20〜30分で戻りますが、長時間浸けておくと、歯ごたえがなくなるので注意。カルシウム、鉄分、マグネシウムなどのミネラル、食物繊維などが豊富に含まれています。
ひじきと小いもの煮つけ/ひじき入り五目ずし/ひじきのきな粉まぶし/ひじきと菜っ葉の味噌和え/ひじき飯/ひじきの酢の物/ひじき入り肉団子/ひじきと大豆の煮物
切り干し大根やひじき以外にも、
干し椎茸/ずいき/干しきくらげ/干しぜんまい/麩/高野豆腐 /干し柿/ 昆布/干しエビ/干しホタテ/身欠きニシン/干しダラ/寒天
が登場します。